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薬師祭植木市 見世物小屋

毎年、5月8日~10日の3日間、山形市薬師町で、

開催される、薬師祭の話の続きです。


子供の頃は、開催されるのが当然といった感じだったのですが、

実はたいへん大きなお祭りだったんですね。

自分の母校、山形五中の東通りや新築西通りなど、

延べ約3キロにわたる道路の両脇に、植木や露店がズラリと並ぶんですから。


自分が子供の頃は、今のように毎年コロコロ変わる食べ物露店と違い、

定位置に同じ露店が軒を連ねていました。


お祭りのスタートは、いつも西の端、リュウゴイチ書店から。

入ってすぐに、武田酒店の個人商店のタマコン。

山岸文房具店の文房具、マツザカヤ菓子店のアイス最中、

十字路の焼き鳥屋前のトウモロコシ、辻向かいの綿菓子屋。

そこから五中方面に向かうと、植木がズラリ。


薬師堂に向かって左側に金魚すくい、右側の狭い路地には金魚屋が軒を連ねていました。

薬師堂手前の小道を左に入れば、新庄から来る唐揚げ屋。


他にめぼしい露店と云えば、大物が絶対に当たらない糸引きくじ屋、

何年も飾ってある、擦れたファミコン本体が並ぶメクリくじ屋。

( 絶対に当たらない ) パネルが飾ってある、アイドル写真の数合わせ

たこ焼きに回転焼き、乾物屋に焼きそば、お好み焼き屋、

いつもハーモニカを吹いている元先生。

たまにはフーテンの寅のような香具師などなど。


しかし何と云っても、メインは薬師堂の境内です。

汚いガキがたむろする、型抜き屋。

薄荷パイプ、射的に輪投げ、人相占い、手打ちパチンコ屋、どんどん焼きの屋台

公園の暗がりでイチャイチャする若者たち。

( あ、それは関係ないか・・・・・・ )


けど、やはりお祭りのメインは、境内の一等地に並ぶ

お化け屋敷と見世物小屋。

お化け屋敷は、ややユーモラスな感じでしたが、

見世物小屋は、本当におどろおどろしい雰囲気で満たされていました。

薬師祭植木市 見世物小屋_e0296069_2353190.jpg



( 当時の写真など無いので、ネットで見つけた画像をお借りします )


テケテンテンテン・・・・・・

「さあさあ、よってらっしゃい見てらっしゃい、世にも不思議なその姿、

 親の因果が子に報い、うまれいづるは、気に怖ろしげな・・・・・・ 」

うろ覚えですが、こんな感じで呼び込みが口上を述べていました。

小学校低学年の頃、友達が止めるのも聞かず、自分は興味本位で

見世物小屋に入っていきました。

その時は、確か 「牛女」 じゃなかったかな?


中に入ると、畳敷きの舞台があり、その上で不具者が芸をしていました。

手と足が逆に付いていた? 手足が異様に短かった?

ショックが大きくて、実はよく憶えていないのですが、

年配の女性が、逆立ちしながら股のあたりで菅笠を結んでいた、

そんな感じだったと思います。

けど、その女性の死んだ魚のような眼が怖く、すぐに飛び出してしまいました。

ちょっとしたトラウマが残りましたね・・・・・・


ただ、それも昔の話。

人権ガー、障碍者ガーって声が大きく、いつしか見世物小屋は

お祭りから姿を消してしまいました。

その後は、どう見てもパクリと思われる、下手なアニメ絵が描いてある

迷路になっていました・・・・・・

その迷路もいつしか見なくなって、今では何があるのだろう?


ところで見世物小屋の舞台に立っていた人、

人権ガーの声が、そういった方々を世間から隔離していまいました。

見世物小屋が無くなったことで、障碍を持つ方々が自立できなくなった事は事実です。

見世物小屋があった方が良いのか、それとも無い方が良いのか。

障碍を持つ方々にとって、どちらの世が幸せなのかな~。




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  by myst_1990 | 2016-08-19 21:00 | あの頃、僕らはアホだった | Comments(0)

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