薬師祭植木市 見世物小屋
開催される、薬師祭の話の続きです。
子供の頃は、開催されるのが当然といった感じだったのですが、
実はたいへん大きなお祭りだったんですね。
自分の母校、山形五中の東通りや新築西通りなど、
延べ約3キロにわたる道路の両脇に、植木や露店がズラリと並ぶんですから。
自分が子供の頃は、今のように毎年コロコロ変わる食べ物露店と違い、
定位置に同じ露店が軒を連ねていました。
お祭りのスタートは、いつも西の端、リュウゴイチ書店から。
入ってすぐに、武田酒店の個人商店のタマコン。
山岸文房具店の文房具、マツザカヤ菓子店のアイス最中、
十字路の焼き鳥屋前のトウモロコシ、辻向かいの綿菓子屋。
そこから五中方面に向かうと、植木がズラリ。
薬師堂に向かって左側に金魚すくい、右側の狭い路地には金魚屋が軒を連ねていました。
薬師堂手前の小道を左に入れば、新庄から来る唐揚げ屋。
他にめぼしい露店と云えば、大物が絶対に当たらない糸引きくじ屋、
何年も飾ってある、擦れたファミコン本体が並ぶメクリくじ屋。
( 絶対に当たらない ) パネルが飾ってある、アイドル写真の数合わせ
たこ焼きに回転焼き、乾物屋に焼きそば、お好み焼き屋、
いつもハーモニカを吹いている元先生。
たまにはフーテンの寅のような香具師などなど。
しかし何と云っても、メインは薬師堂の境内です。
汚いガキがたむろする、型抜き屋。
薄荷パイプ、射的に輪投げ、人相占い、手打ちパチンコ屋、どんどん焼きの屋台
公園の暗がりでイチャイチャする若者たち。
( あ、それは関係ないか・・・・・・ )
けど、やはりお祭りのメインは、境内の一等地に並ぶ
お化け屋敷と見世物小屋。
お化け屋敷は、ややユーモラスな感じでしたが、
見世物小屋は、本当におどろおどろしい雰囲気で満たされていました。
( 当時の写真など無いので、ネットで見つけた画像をお借りします )
テケテンテンテン・・・・・・
「さあさあ、よってらっしゃい見てらっしゃい、世にも不思議なその姿、
親の因果が子に報い、うまれいづるは、気に怖ろしげな・・・・・・ 」
うろ覚えですが、こんな感じで呼び込みが口上を述べていました。
小学校低学年の頃、友達が止めるのも聞かず、自分は興味本位で
見世物小屋に入っていきました。
その時は、確か 「牛女」 じゃなかったかな?
中に入ると、畳敷きの舞台があり、その上で不具者が芸をしていました。
手と足が逆に付いていた? 手足が異様に短かった?
ショックが大きくて、実はよく憶えていないのですが、
年配の女性が、逆立ちしながら股のあたりで菅笠を結んでいた、
そんな感じだったと思います。
けど、その女性の死んだ魚のような眼が怖く、すぐに飛び出してしまいました。
ちょっとしたトラウマが残りましたね・・・・・・
ただ、それも昔の話。
人権ガー、障碍者ガーって声が大きく、いつしか見世物小屋は
お祭りから姿を消してしまいました。
その後は、どう見てもパクリと思われる、下手なアニメ絵が描いてある
迷路になっていました・・・・・・
その迷路もいつしか見なくなって、今では何があるのだろう?
ところで見世物小屋の舞台に立っていた人、
人権ガーの声が、そういった方々を世間から隔離していまいました。
見世物小屋が無くなったことで、障碍を持つ方々が自立できなくなった事は事実です。
見世物小屋があった方が良いのか、それとも無い方が良いのか。
障碍を持つ方々にとって、どちらの世が幸せなのかな~。
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by myst_1990 | 2016-08-19 21:00 | あの頃、僕らはアホだった | Comments(0)