PC-88 シンキングラビット The Man I Love
このアメコミ調の絵柄を見たとき、とうとうADVもこのレベルまで到達したのかと
非常に感激したものです。
5インチディスク2枚組、7,800円。
こちらは、説明書表紙。
説明書裏表紙。シネマフィルムのような演出。
中も、ちょっとだけお見せします。
懐かしのウサギのマーク。
シンキングラビットさんは、他にも、「鍵穴殺人事件」や「道化師殺人事件」など、
非常に良質なADVを数多くリリースしてくれました。
当時、自分が好きだったソフト会社の5指に入ります。
さて、このゲーム、記憶に間違いが無ければ、シンキングラビットさん公募の
シナリオコンテストで選ばれたものを商品化。
それまでのADVとは少々趣きが異なります。
コメディタッチのハードボイルド。
主人公の台詞回しのように、ゲームが進行します。
妻に脅迫電話を掛け続けるが、何故掛けるのか自分でも分からないと云う
サイコさんを殴って撃退。
そうこうしているうちに、新たなる依頼が舞い込みます。
亡き夫に購入してもらった、思い出のサファイヤの指輪を取り戻して欲しいと、
ミズ・マグガイアから依頼を受けます。
数少ない手掛かりを元に、調査を開始します。
最初は指輪を販売・修理したハリトン・アンティック・ファニチュアから。
しかし、たいした情報は得られません。
事務所に戻ると、電話が鳴ります。ミズ・マグガイアからでした。
サウス・ブロンクスのアパートで男が殺害され、その男が指輪と一緒に盗まれた
宝石の一つを握り締めていたと云うのです。
にわかにキナ臭くなってきました。
殺しのあったアパート周辺で警察官が捜査を行っています。
ライセンスを見せ、ミズ・マグガイアから依頼を受けていることを説明し、
殺しのあった部屋を見せてもらうことに。
部屋の中を荒らすなと注意を受けますが、入ってしまえばこちらのものです。
警察のいいなりになっているようではADVは解けません。(笑)
殺害されたのは、ターナーと云う男性。
浴室を調べると、排水溝の奥に何やら光るものが。
拾い上げるには、長くて細いものが必要。そう、アレですよ、アレ。
何気ない一コマ一コマに、センスの良さが光ります。
光っていたのは、ミズ・マグガイア邸から盗まれたサファイヤの指輪。
しかし、これをミズ・マグガイアに返す前に、何が起きたのかを突き止めなければ。
お次は殺しの発見者のもとに。
何かを隠していると直感した主人公は、迷わず男を 殴打!!
すると、出てきました。パクッた宝石。
これもミズ・マグガイア邸から盗まれた宝石です。
同じアパートの、他の部屋を訪ねると
こんな場面も。
どこまでもアメコミ調ですね。
さて少し飛ばしまして、当時このADVを解いていて、ハマッた場面。
怪しい人物が逃げますが、ここで男に逃亡されると、後はどんなに捜査しようが
まったくゲームは進まなくなってしまいます。
俗に云う、ハマリ。
正解は「追う」
単に 「アパート 出る」 としても男を追跡出来ませんでした。
その辺は、少しくらい融通を・・・・・・と云っても、昔のゲームですからね。
何ヶ月も悩んだ末に、この場面に戻って、やはり男を追いかけるんだと
気付くまで、ずっと停滞。
これはちょっと・・・・・・
何らかのフォローが欲しかったです。
「オホーツクに消ゆ」 のニポポ人形を取ってハマるよりはマシですが
と、レビューはこの辺にしておきますが、ここまでで大体全体の3/1ってところでしょうか。
犯人が殺害に至る動機が少し弱いようですが、それを加味しても楽しめますよ。
良質な小説を読んでいるようです。
いや~面白い。
現在、プロジェクトEGGでダウンロード版が安価で入手できるようなので、
ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか?
by myst_1990 | 2013-06-10 21:00 | パーソナル | Comments(0)